顧問料が上がり始めた事務所は13%、どうやって顧問料を値上げできるか [月刊シリエズ]
ようやく景気は上向き加減になってきたといわれている。そんななか、会計事務所の顧問料はどうなっているのだろうか。月刊シリエズ編集部では読者に向けてアンケートを実施。5月号では、顧問料の現況と将来像を検証した。
アンケートの結果、3年前と比較して顧問料が「上がった」と答えた事務所は13%を数えた。「下がった」が38%、「そのまま」が49%。これを見ると、多くの事務所で厳しい経営を強いられているのが現実だ。
顧問料が「上がった」と回答している事務所では、その理由を「広いサービスを提供できているから」「顧客が成長しているから」などと挙げている。また「顧問先を選別した」「安いところが去り、高いところが来る」「契約時の顧問料が高い」など、事務所経営の姿勢をうかがえるコメントも目立った。
あるいは新規創業者を獲得ターゲットの核としている事務所が増えているとも受け取れる。開業間もない企業は、決算を重ねて業容が拡大するたびに少しずつ顧問料を上げることができる。こうした例も作用しているようだ。
また「今後、会計事務所の顧問料が『上がる』と仮定するなら、理由は何ですか」という質問も出してみた。すると、全体の77%が「提供するサービスの質が向上する」と回答。「景気がよくなるから」という回答は13%にとどまった。つまり、事務所の顧問料アップに影響を与えるのは「景気」より「サービスの質」という認識が浸透しているといえる。
その一方、顧問料が上がらないと答えている理由として「景気がよくならない」と答えている事務所が多かった。これは、理想はわかっているが現実が伴っていないことを示しているともいえる。
「会計事務所の顧問料は今後上がると思うか、下がると思うか」という質問では、「上がる」と答えた事務所は何と皆無だった。「下がる」の回答は32%。そして「二極化する」の回答が59%に達した。全体的に
上がるわけではなく、上がる先と下がる先がはっきりするという見方になる。
昨今の景気について税理士にきいても「どの業種が良い悪いというより、どの業種でも良い先は良く、悪い先は悪い」という声が返る。会計事務所も同様に、勝ち組と負け組の差が鮮明になろうとしているのだ。
今回、いくつかの事務所に話をきくと「事務所の業績アップに貢献した」ということで年間数百万円という高額な顧問料を得ている事例もあった。「景気がよくない」「関与先の業績が芳しくない」は、もはや顧問料が上がらない理由にならない。顧問料に対する新しい波は、すぐそこまで押し寄せている。
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高まる経営者のニーズに対して「くれない」税理士が増えている? [月刊シリエズ]
月刊シリエズ2001年1月号から2006年3月号までの「税理士を替えた理由、教えます!」での「替えた理由」を集めてみた。各号での「替えた理由」にあたる事象を3つ選び、それを集計。その理由を大意で分けてみると上位は次のようになった。
1位 コミュニケーション不足…29件2位 態度が悪い…25件
3位 (指導、コンサルタントなどを)してくれない…23件
4位 能力不足…17件
実はシリエズ2001年7月号での同特集でも「替えた理由」を分析している。その5年前の結果と比較すると「初歩的なミスや不適切な指導を受けた」というような実務面での不満は減り、「コミュニケーション不足」を「替えた理由」に取り上げている例がぐんと増えている。そして「~してくれない」例も目立つ。
「コミュニケーション不足」の例も広義では「話してくれない」「来てくれない」と「~してくれない」の範囲に入れられる。そう考えると「くれない」税理士の事例が全事象の3割にも上っている。
そして、「コミュニケーション不足」の内容も変化している。2001年のスペシャル版での「コミュニケーション不足」は「来てくれない」という次元が目立った。しかし、今では「相談しても要領を得ない」など、その中身が問われたケースが目に付くようになった。
これらの背景には、次のようなことが考えられる。昨今の規制緩和の流れで、会計事務所でも広告・宣伝が解禁。それにより、経営者は他の税理士に関する情報が多く入るようになった。すると経営者は税理士に対する見方が変わり、税理士に経営計画や資金繰りの指導など、あれこれ要求するようになった。「くれない」税理士が多く指摘されていることは、経営者が税理士に対して要求するレベルが上昇していることの裏返し。現代の税理士は、「~してくれ」と、日に日に高まる経営者のニーズに対応しきれているのだろうか。
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「難しいことをやさしく、やさしいことを深く」関総研の職員教育 [月刊シリエズ]
関総研の「“価値感”教育」「環境整備」「活力朝礼」は、事前に連絡すればすべて一般見学が可能。「事務所を先進経営の動くショールーム」としたい関氏の考えが反映されている。
「“価値感”教育」は隔週木曜日朝8時、研修室に社員が集まり、大きな輪をつくる形で座っていく。社員の一人が講師を務め、レジュメを用意し、プロジェクターを使用した本格的な研修を展開。その後、関氏がその話を受けて講義する。
その後は「環境整備」=全社清掃を実施。月・水・金曜日は10分、火・木曜日は20分間にわたる。フロアごとのチェック項目に従い、徹底的に行なわれる。関氏も自ら応接室の清掃を担当している。
清掃後は再び研修室に集まり「活力朝礼」。挨拶はもちろん、社訓の唱和、同社の行動指針=7actsの唱和が行なわれ、さらに経営計画書を一文ずつ順番に読み上げる。特に挨拶訓練では、担当班のリーダーがまるで応援団のように手で指揮しながら「はい」の復唱をする。
関氏は「朝礼で大事なことは揃うこと。全員揃って初めて意味を持つ」と説く。なぜかというと、揃うことで気づくこと、揃わないことで気づくことがあるからだという。
清掃や挨拶は決して難しいことではない。関総研の社訓は「意識が行動をつくり 行動が習慣をつくり 習慣が人格をつくり 人格が運命をかえる」。そして「私たちの誓い」には「私たちはお客様に座標軸を置き、難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことをおもしろくして安心と信頼をお届けします」という文言が並ぶ。
揃えようとする意識が行動を生み、挨拶や整理整頓が習慣化することで人格を変え、それが仕事への取り組みや仕事内容を変える。それがお客様満足につながり、事務所のレベルを上げ、利益へとつながるのだ。日々の改善と社員のレベルアップがお客様の満足を生み、結果として業績も上がると関氏は考えている。
会計事務所は「職員こそ商品」のようなもの。企業価値の向上=職員の人間価値の向上であり、そのためには職員研修は不可欠だ。関氏の言う通り、誰でもできる当たり前のことを、誰にも負けないぐらい実践し、継続することが最高の差別化になるのでは。
シリエズでは今後、ユニークかつ効果的な職員研修の事例を積極的に取材していく予定です。
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「急成長」から「確実な成長」!? [月刊シリエズ]
月刊シリエズ編集部による12月の読者アンケートも今回で4回目。初めの2年間は前年比売上増の事務所は62%ほどだった。2004年になって初めて70%を超え、昨年は78%と調査開始以来最高の結果を残した。
しかし、成長率は鈍化傾向に。売上高前年比20%超の事務所は2004年まで15%以上あったが、昨年は12%台にとどまっている。前年比10~20%増の事務所は約15%と若干増えたが、前年比10%以上伸張した事務所は2004年の29%から、昨年は27%と若干減少した。
伸び率が前年比5%未満の事務所は2004年と同じ29%。前年比5~10%増収した事務所は、2004年の12%から昨年は22%と、10ポイント上昇。つまり、急成長事務所の数が鈍化し、確実な成長を目指す事務所が増えているとも読み取れる。
売上高が前年から減少、あるいはプラスマイナス0の事務所は年々少なくなっている。0%も含めたマイナス事務所の割合は22%と、前回より7ポイントも減少。これら事務所は大部分が開業30年以上。一方、開業10年以上30年未満の事務所では、売上高が横ばいでも、関与先件数か利益では前年から上昇している。開業30年未満の事務所で純粋なマイナス事務所は少数だと思われる。
これを関与先の新規獲得数という観点でみると、2005年の新規獲得数11~20件の層が29%と、ほぼ3割に達する。これは前回よりも10ポイント近くもアップ。その一方で獲得数20~50件の事務所が10ポイント近く減少。急成長事務所は、ごく少数派となりつつあるようだ。
営業活動の有無という点では、全体の63%の事務所が何らかの営業活動をしたと回答。その内容としては、HPが61%に達した。しかし、昨年の営業活動のトレンドとしてはセミナーが挙げられる。ウエートは42%と前回の15%から3倍近くも増大。また、新規獲得15件以上の事務所は、すべてセミナーを開催していたという点は見逃せない。
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月刊シリエズ9月号:特集「事例研究/税務調査の傾向と対策 税務調査から何かを学び活用することはできるのか?」 [月刊シリエズ]
月刊シリエズ9月号の特集は「事例研究/税務調査の傾向と対策 税務調査から何かを学び活用することはできるのか?」。事例を通して、税務調査への取り組み方を検証します。「税務調査の鉄人」佐野智一氏の事例を抜粋して、ご紹介します。
税務調査を積極的に活用することで関与先の信頼を勝ち取れる
税務調査の鉄人・佐野智一税理士は「税務調査は関与先の信頼を勝ち得るチャンス」という。その前提として、最近の税務調査についての傾向をこう分析している。
「最近の税務調査は大きくわけて2つに分類されます。ひとつは、通常の3~5年周期で入る税務調査。そしてもうひとつは、税務署であらかじめ疑問点を調査したうえで入る税務調査。この2つに分類されると思います」
佐野氏によると、最初のケースの場合は、そんなに心配する必要はないという。むしろ、税理士事務所と経営者が資料の提出などを速やかに行なうことで3日だったものが2日に、2日だったものが1日で終了するケースが多くなっているという。「中には2~3時間で終了してしまうものもある」と佐野氏。実際、今回の取材でもそうした短時間で調査が終了するというケースを何回か聞いている。
やっかいなのは、あらかじめ税務署のほうで疑義を持ってくるケースだ。「この場合はオールオアナッシング。是認か100%否認かどちらかです」と佐野氏。こうしたケースでは、調査官はまず有無をいわせず企業のパソコンを押さえる。つまり、契約書等の作成日をチェックするためだ。「だからまず押さえるのが総務のパソコンです。最近ではそういう事例が増えています」。
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月刊シリエズ8月号:特集「税理士事務所の総収入額『1兆427億円』を分解する」 [月刊シリエズ]
二極分化が進んでいると思われる税理士業界だが、それが国の調査でも明らかになってきた。「事業所・企業統計調査」に続き、公表された「サービス業基本調査(速報)」によれば会計事務所の総収入額は1兆円こそ超えているものの、前回調査より大幅に減少していた。
28,526税理士事務所の総収入は1兆427億円
平成16年サービス業基本調査の速報値が5月下旬に発表された。これによると税理士事務所の総収入額は1兆427億円で、前回の調査である平成11年より15.2%減少している。事務所数全体でも減少傾向に入ったように思われる税理士事務所業界だが、収入面ではさらに厳しい状況になっていることが数字の面でも明らかになった。
サービス業基本調査は平成元年以降、5年に一度、サービス業に関する様々な調査を総務省が担当し、実施されている。今回は平成11年に続き、昨年実施(事業所・企業統計調査と商業統計調査と合同で実施されている)されたもので、5月下旬に速報値が発表され、11下旬(予定)に確定値が公表される。今回は速報値に基づくものであり、公表されたのは事業所数、従業者数、収入額、経費総額(うち給与支給総額)であり、それらを1事業所あたりの数値としても発表されている。
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月刊シリエズ7月号:特集「平成16年事業所・企業統計調査で分かった『税理士事務所がはじめて減少傾向に転じる!』」 [月刊シリエズ]
「平成16年事業所・企業統計調査の速報値」が発表された。これは5年に一度、総務省が調査しているものだ。税理士事務所がはじめて減少傾向に転じた今回の調査をふまえ、月刊シリエズ7月号では、全国のデータをまとめ、地域ごとに違う視点から業種や状況をまとめている。
全国でもっとも減少率が高い大阪。競争は緩和されたのか?
今回の調査の結果では、税理士事務所は全国合計で29,052事務所、公認会計士事務所が2,806事務所。合計31,858事務所となっている。公認会計士事務所との合計での比較では、前回調査が33,716事務所だったことから、会計事務所全体では、1,858事務所が減少したことになり、減少率は5.5%となっている。ちなみに前回より増加したのは奈良県のみ。その他の都道府県ではすべて前回減となっている。
県ごとに減少率(公認会計士事務所との合計数)を見てみると、全国でもっとも減少したのが大阪府で11.9%、次いで山梨県で11.5%とこの両府県が2桁以上の減少と全国平均(5.5%)を大きく上回っている。減少した実数では、大阪府が446事務所で一番多く、東京都が381事務所、埼玉県が99事務所、愛知県、神奈川県が69事務所となっている。
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月刊シリエズ6月号:特集「中小企業アンケートで分かった『税理士の立場』」 [月刊シリエズ]
創刊12周年を迎える「月刊シリエズ」では、6月号より3号連続データ企画を開始する。第1回は「中小企業アンケートで分かった『税理士の立場』」。顧問料に対する不満、業務に対する要望が見えてきた!
顧問料を「高い」と感じている経営者が過半数を超えた!
月刊シリエズでは毎年4月、会計事務所の関与先である全国の中小企業に向けてアンケート調査を実施している。それによると「顧問料が高い」と不満を感じている企業が初めて50%を超えていることが分かった。
「高い」の回答が33%、「少し高い」が19%、「妥当」が47%という結果である。「高い」と「少し高い」をあわせると52%と半分を超えている。ちなみに昨年は「高い」が44%で「妥当」も44%と全くの同数、一昨年を見てみると「高い」が20%、「妥当」が34%であったことを考えると、この2年間で「高い」と感じている経営者が急増していることが分かる。
ここ数年、低額の顧問料を明確にうたった広告や、ホームページなどで料金を開示している会計事務所も多くなってきている。顧問料についての「相場」を知らなかった経営者がこうした情報から、他の会計事務所の顧問料を知るケースが多くなれば、かなり意識の変化を受けることが予想される。
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月刊シリエズ5月号:特別企画「3つのステップで必ず顧問料がアップする秘策があった!」 [月刊シリエズ]
「月刊シリエズ」5月号の特別企画「3つのステップで必ず顧問料がアップする秘策があった!!」では、税理士ら士業者の顧問料をアップさせるノウハウを考案し、自身が主宰する「全国士業勉強会」で実践する中小企業診断士・村松達夫氏にその秘策の一端を聞いている。その中より、顧問先との信頼関係を強固にするための事務所通信・ニュースレターのポイントを抜粋する。(「月刊シリエズ」5月号の詳しい内容はこちら)
間違いだらけの事務所通信、ゴミ箱直行のニュースレター
資料作成など作業に時間を取られないようにすることが顧問料アップのポイントの一つと村松氏が指摘しているが、一方で、事務所通信やニュースレターは必要だという。それはスタンスを明確にするためのツールだからだ。
村松氏は「ニュースレターはまず届くことが大切」として定期発行を勧める。「先生自身が毎月訪問していても、その印象は日々希薄になる一方で、それを抑えるのが事務所通信であり、ニュースレターです。例えば3月1日に訪問し、次の4月1日まで電話もせずに全く訪問しなければ、ちょっと淋しいですよね。したがって15日頃に事務所通信を送るのです」と村松氏は提案する。
しかし、せっかく発行してもゴミ箱直行になりかねない味気ない事務所通信も現実的にはある。
それに対し、村松氏は目的を勘違いしているため、そうした「読まれない」事務所通信が出来上がってしまうのだと次のように解説する。
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月刊シリエズ4月号:特集「会計事務所のリスク管理」 [月刊シリエズ]
会計参与は新たなリスクの可能性も?
「会計事務所の周辺はリスクがあふれている」と語るのはリスクコンサルタントの浦嶋繁樹氏だ。浦嶋氏によれば、会計事務所における最大のリスクとは経営に関するリスクだという。つまり記帳代行業者や価格競争の激化などによる顧問料の減少など売上が上がらないという経営に直結するリスクが近年高まっているということ。
これまで会計業界は国家資格という守られた枠のなかで行なわれてきた。つまり最大のリスクである市場競争というものがあまり働かない状況だった。
しかし、ここへきて規制緩和がすすみ、外部からの参入が増加し、売上を上げる(利益を上げる)という経営における最大のリスク対策が必ずしも取れない状況になっていることを肝に命ずる必要があるという。
基本的に制度が変わるということは新しいビジネスを生み、そこには必ず新たなチャンスと新しいリスクが発生する。例えば、会計業界でも昨年から会計参与という制度が導入されることが検討されている。この制度は、会計業界にとってはチャンスを生むと同時に一方では、リスクが生まれると浦嶋氏は語る。
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