スピードの根源は情報と意思決定の権限委譲にある [関連情報]
7月5日早朝の日本、いや世界を震撼させたニュースが飛び込んだ。北朝鮮が数発のミサイルを発射させたというものである。射程距離6000キロともいわれるテポドン2号を含む、少なくとも7発のミサイル(ロシアは10発と発表)が日本海に向けて発射された。
これについて、一部の報道によれば米軍のイージス艦という攻撃型巡洋艦にミサイル迎撃システムがあり、それは訓練では8発中7発的中させていて、その巡洋艦を横須賀基地に配備するので安全だというのである。
その一方で、今回のミサイルの1発目は早朝3:30頃と言われる。そして第一報が小泉首相のところに入ったのが新聞報道によると20分後だという。実際には発射10分後には日本海に着弾しており、着弾10分後に第一報が最高責任者の所に入ったことになる。
問題はココである。日本の場合、自衛隊の最高責任者は総理大臣であり、その承認なしに行動はできない。つまりどんなに優秀な機能があっても、情報伝達が遅ければ何の意味ももたない。(もっともこの話でいえば、巡洋艦はあくまで米軍基地配備なので日本の動向関係なしに迎撃可能であり、それはそれで別の問題があるが、ここでは関係ないので省略する)
つまり、こうした場合の権限委譲がどこまでできているかが、こうした最高のシステムを活かす条件だということなのだ。実は、それはどの社会でも同じなのではないだろうか。
優秀な職員や素晴らしい機械(システム)があったとしても、それを活用する段階で、情報伝達や意思決定が遅くては何の忌みも持たない。
特にいまのようなIT社会では、1分1秒を争うことも多い。そうした中で、意思決定にわずかな時間ロスがあれば、それで勝負は決してしまうことがある。この場合でいえば、ミサイルが着弾してから、最高責任者に情報が伝達されるようでは、完全に負けなのだ。
そして意思決定を絶対に早める効果があるのが、権限委譲である。例えば、今回の例でいえば、巡洋艦の船長に迎撃ミサイル発射の権限委譲(臨戦体制になっていれば当然)がなされていれば、着弾前に打ち落とすことも可能になるのかもしれない。
軍隊の場合は、その判断によって大規模な戦争になることもあることから、簡単に権限委譲ができるわけではないが、企業経営においては、できることならなるべくは「現場」に権限委譲できるようにしておいた方がスムーズであり、競争に勝つチャンスを大きくすると考えられる。








