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「儲けた」のが悪いのではなく「儲け方」が悪かった [関連情報]

2006年06月08日

「儲けた」のが悪いのではなく「儲け方」が悪かった村上ファンドを率いる村上世彰氏がインサイダー疑惑(証券取引法違反)で逮捕された。以前から村上氏に対しては、その取引手法をめぐりさまざまな情報があり、特にライブドア事件の発端となったニッポン放送問題においては、堀江氏の親密な関係から当初からインサイダー疑惑が取りただされていた。

その村上氏が逮捕前日に開いた記者会見をみていて違和感を覚えた人はどのくらいいただろうか。特に彼が「儲けて何が悪い」と言ったことに対しては、「儲けたことが悪いのではなく、儲け方が悪かっただろう」とテレビに対して、ツッコミを入れた人も多かったのではないだろうか。

そして村上氏や堀江氏の逮捕に対して「出る杭は打たれる」と揶揄する人もいるが、それは半分あたっていて半分は見当違いなのではないだろうか。確かに、堀江氏も村上氏も短期間で急成長した。村上ファンドはほんの数年で運用資金は100倍に増加しているともいわれる。

しかし、彼らが「打たれた」のは出すぎたからではない。彼らの出る手法に違和感を覚える人が多かったからだ。急成長しても社会の多くの人から歓迎されている企業だってある。例えば、居酒屋チェーンなどで知られるワタミなどは急成長を続けているが悪口をたたく人は少ない。この違いは何が違うのだろうか。

そこに大きなキーワードがある。それが実業と謙虚さなのである。特に謙虚ということから見れば、堀江氏や村上氏からはそうした感じを受けることは少なかった。それは、彼らが、利益を得るために「お客様」を相手にしていないからなのではないだろうか。堀江氏などは、本来そうあるべきだったのに現実的には彼らは利益の多くをM&Aであげていた。村上氏にいたっては、利益のもとは、関係ない企業が汗水たらして得た利益そのものである。

一方、ワタミの渡邊美樹社長は「利益はお客様の『ありがとう』の総和」が口癖だ。つまり、自分たちの企業を支えているのは、「お客様」ということが身にしみているのだ。だから、自分の行動の先には常にお客様の視線があることを意識している。だからこそ謙虚な姿勢を失わない。そこに大きな差が生じるのではないだろうか。そして、その「常にお客様の視線を意識」することこそが、ビジネスの基本であり、そこを意識 していればたとえ急成長しても「打たれる」ことは少ないのである。(業界内では打たれても必ず援護する人=お客様=が現れる)