サクラが持つバランスが教える人に喜ばれるサービスの姿勢 [関連情報]
もうすでに、花見を終えた人も多いのではないだろうか。冬が寒く、なかなか春めく日も少なかったように思えるが、各地で桜は平年より早く開花をしているようだ。東京などでもすでに満開になっているところも少なくなく、名所と言われるところは、連日花見客でにぎわっている。
なぜ、桜は多くの人に愛されるのだろうか。もちろん、日本人だけでなく、例えば、ワシントンなどでもサクラは多くの人に愛されているという。しかし、日本人にとってのサクラは明らかに他の花とは違う感情で捉えられている。
サクラは5枚の花びらから成り立つ。それならば梅も同様だ。いや、梅のほうが香りではサクラを上回る。もちろん、梅を好む人間も多いが、サクラほどではない。香りでいうなら、キンモクセイやスイセン、ユリのほうがはるかに香る。花としての豪華さなら、ボタンやバラのほうがはるかに豪華絢爛さはある。
一つひとつのことを取り上げれば、サクラより良い点を持つ花は無限にある。しかし、サクラは様々な要素が非常に微妙なバランスが保たれているのではないだろうか。
まず、時期。同じ春を告げる花である梅はちょっと時期が早すぎる。人間が外で花を愛でるには寒さを感じすぎる。上着を脱いで、心を変えようとする時期であり、ましてや、3月末か4月上旬というのは、卒業の時期であり、入学の時期である。また社会人にとっても決算だったり、移動の時期でもある。人生の節目に重なることも多いだろう。
そして形。5つの花びらが正五角形に開き、そして1枚1枚の花びらの先端が少し切れ目が入っている。完全でありながら、遊びのようなものを感じる。そして散り方である。この散り方にこそ、日本人は古来より「潔さ」とか、「はかなさ」「もののあわれ」をサクラに感じていた。
恐らく、このどれか一つでもかけていれば、例えば、時期がもう少し遅かったら、あるいは、全てのサクラが八重桜だったら、またボタンのような散り方をしていたら。 恐らくは、今のようなサクラの愛され方はしていなかったのではないだろうか。そう考えると、サクラの人気の秘密は「微妙なバランス」がキーワード
になるのだろう。
では、このバランスを普通の企業や事務所のサービスの中ではどう捉えればよいだろうか。それは、画一的なものを行なわないということである。
画一的なサービスも決して悪いわけではない。そこには「安心感」があるからだ。しかし、例えば、コンビニやファストフードなどはこうした画一的なサービスが向いている。それは、お客さん自体が動き、どこでも「安心」して同じサービスを受けることを望むからである。
一方、会計事務所のような場合は、そうではない。一つの企業が長い期間、同じサービスを受けるとなれば、それはいつか飽きに変わる。サクラが人々を飽きさせないのは、刻一刻と花の状況が変化するからでもある。それもバランスの一つなのだろう。
バランスの取れたサービスとは、相手の状況に応じて、バランスを取るということなのかもしれない。サクラから学ぶサービスの姿勢とは、画一的なことだけではなく、全体のバランスを重視する姿勢なのかもしれない。








