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バレンタインデーという最強のビジネスモデルが諸刃の剣になるという理由とは [関連情報]

2006年02月17日

バレンタインデーという最強のビジネスモデルが諸刃の剣になるという理由とは今や日本中の一大イベントとなった感のある2月14日のバレンタインデー。いうまでも無いが、女性が男性に対してチョコレートを贈るというものである。ご存知の方も多いと思うが、これは、キリスト教の風習に基づくものだが、女性が男性にチョコレートを贈るというのは、あくまでも日本独自のもの。あるチョコレートメーカーの営業マンが昭和30年代に始めたのがキッカケとされている。

しかし、その後、女性が愛の告白とともにチョコレートを贈るというちょっとロマンティックな理由がついたことから、関東を中心にその風習が広がり、同時に「好きでない男性」に対しても「義理チョコ」なる風習が付随したことから、一大イベントとなったのだ。

このことにより、今ではこのバレンタインデーの期間(2月10日~14日)だけで、業界全体でも約20%の売上を占めるまでに至るようになった。ここまでくれば、立派なビジネスモデルが確立しているといえるだろう。いや、業界からすれば1年の売上の20%をたかだか10日前後であげてしまうという宝の山的ビジネスモデルといえるだろう。

しかし、今年になり面白い(気になる)データがでてきた。あるネットを活用したマーケティング調査によると、独身OLの7割がバレンタインデーは「なくなって欲しい」と考えているというのだ。大体、1回のバレンタインデーに使う費用は3000円程度とされることや、一週間以上前から、バレンタインデーに気を使うことなどがそうした理由だと思われる。

また、バレンタインデーの風習が広まり始めたころは、まだ女性が男性に対して積極的にアプローチすることが少なかったのに対し、今では女性から男性にアプローチすることは当たり前のことであり、何もバレンタインデーに頼ることも少なくなっていることも原因だろう。

現状は、まだこうした7割の意見というのは、「影に隠れた意識」でしかないが、いずれは、それが表の意識になる可能性が高い。そうなれば、こうした風習は必然的になくなる可能性が高いともいえる。それはチョコレート業界からみればビジネスモデルの崩壊でもある。

大体、一つのビジネスモデルは30年が限界とも言われている。それを考えても、バレンタインデーが風習と根付いてそろそろ30年が経過する。つまりビジネスモデルとして考えれば、そろそろ限界ともいえるのである。まだ、チョコレート業界では、そうしたことに気づいているとは思えないが、たった10日前後で年間全体の2割の売上をもくろむこのビジネスモデルが崩壊したとき、どういうことになるのだろうか。業界の人間であれば、考えたくも無い事態であろう。

ビジネスモデルを考えるのは大変である。そしてやっと考えたモデルでもいつか限界が訪れる。今はまだ甘いバレンタインデーのチョコレートもいつか苦い味になるかも知れない。一つのビジネスモデルが成功しているうちに、次のモデルを考える必要があるのである。