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何のために誰のために目標を設定するのか [事務所経営]

2005年11月30日

何のために誰のために目標を設定するのか経営計画において「目標」といえば2つある。数値目標と行動目標である。ここでいう目標設定とは、数値目標のことを指すのだが、単に数値目標だけではなく、大きな意味での職員個人の目標も含まれると考えていただきたい。その目標設定の仕方には、実際に行動する職員の理解と意識はどのくらい存在しているだろうか。

もちろん、やる気のない職員をある一定の水準まで引き上げるにはノルマ的な数値目標は必要であり、それは上司が指示しなければ自分から数値を設定したりはしない。しかし、逆に仕事自体のモチベーションは高くても、それが数値に表れにくい仕事を好む人間もいる。そうした職員には、数値目標だけでなく、違った観点の目標設定を考える必要がある。そこには自ずから、職員個人の生き方とかライフスタイルのようなものが関わってくると考えられる。

つまり「職員のための経営計画」という大前提を基本に考える上での目標設定という概念においては、個人の人生設定とか、個人の目標というものが、どこまであるのかないのかを知る必要があるということである。個人の目標設定と事務所の求める目標が違う場合には、どんなに能力を持っている職員でも必ずしも能力通りに働くとは限らない。そうしたことを考慮する必要もあると思われる。

簡単にいうと「考えることが好きな人間」と「行動するのが好きな人間」である。考えることが好きな人間は例えばマニュアル作りとか、チラシ作りとかに意外な才能を持っている場合がある。しかし、それは会計事務所の場合、表にでる業務ではない。だが、あらかじめ本人の目標のなかに、そうした本人の得意とする業務への目標(時間)を組み込むことで、モチベーションが変わることもある。ここで考えて欲しい「目標設定」とは、単なる数値目標や行動目標ではなく、その目標という言葉そのものに対する概念のことなのである。

ある大阪の会計事務所では、経営計画自体はあるが、職員には公表していない。それは、目標に縛られて欲しくないからだという。そして個人目標を設定させるのではなく、「この事務所でどんな役割をしたいか」ということを職員全員にきき、来年からは、その役割に適した業務ができるように個人指導をするという。

これは、ここでいう「目標設定」のひとつの仕方だと考えられる。残念ながら、経営計画を職員と分かち合っているわけではないが、所長税理士の考える経営計画の中で、職員の重要性と方針がはっきりしているから、数年後を考え、そうした行動が必要だと考えているのだ。