信金から断られた融資、都銀でOKになった事例 [事例でみる資金調達コンサル]
N社は創業2年目のITベンチャー企業です。第1期目の売上高は約4,000万円で、利益も出ました。これまでに信用金庫から信用保証付融資を2,000万円ほど受けています。設備投資と研究開発の結果、遂に大手企業からの引き合いがきました。
N社の技術を認めて、取引したいという大企業が現れたのです。N社にとっては会社を大きくするチャンスです。しかし、3,000万円の投資と運転資金が必要でした。そんな大金はありません。そこで、N社の社長は、すぐに付き合いのある信用金庫に相談しました。
ところが、回答は「NO」です。「貸したばかりなので、もう少し返済して下さい」。信用保証協会の回答も同じです。
N社から相談を受けたのはそんな時でした。実はこの社長はアジア出身の外国籍の方で、2,000万円の融資を受ける時も大変な思いをされたそうです。
担当者は口には出さないものの、どうやら「外人だから…」という理由で差別的な待遇を受けたということでした。当時、自己資金は十分にありながら、連帯保証人を2人も出して、ようやく2,000万円の融資を受けることができたのでした。
これには私も「かなり難しいですよ。私も心当たりの金融機関を当たりますから、社長も地元の金融機関に足を運んで相談してみて下さい」と言うしかありませんでした。社長の熱意に押されて、私もできる限りのことをしようと思いました。しかし、創業2年目の会社で、すでに2,000万円の融資を受けていて、さらに3,000万円の融資が必要とは無茶な話です。
しかし、この社長は諦めませんでした。せっかくチャンスが近くにやって来たのです。何度も銀行と交渉を続けました。しかし、銀行にもできることとできないことがあります。結局、どこの銀行も融資はしてくれませんでした。
ある時、N社に突然の訪問者がやってきました。ある大手都銀の渉外担当者でした。しかし、その大手銀行は社長が相談に行って門前払いを食らった金融機関です。これも何かの縁でしょうか。それがきっかけで、担当者はN社のことを大いに気に入り、その結果、なんと3,000万円が融資されました。もちろんプロパー融資です。
(吉田学・資金調達コンサルタント)








