見せ金はダメといわれた。でも、こんな事例も・・・ [事例でみる資金調達コンサル]
Sさんはあるフランチャイズで独立開業を予定していましたが、「国民生活金融公庫で融資を断られた」ということで、私の所へいらっしゃいました。しかし、よくよく聞いてみると、自己資金は50万円で「1,000万円」を調達しようとしていたのです。かなり無茶な方です。
また、きちんと試算してみると、開業資金500万円もあれば、運転資金も十分賄えることが判明しました。そこで、あと最低50万円を何とか用意するように提案したところ、「“見せ金”はダメだって、以前相談した税理士さんに教わりましたが…・・・」と言うのです。
たしかに、これはいわゆる“見せ金”と判断されるかもしれません。ちなみに「自己資金」とは、読んで字のごとく「自分の資金」です。これは実際には“通帳で確認できる自力で貯めた現金”のことを指します。出所のわからない自己資金は自己資金と認めてくれない場合がありますから、注意が必要です。
「親兄弟、親戚に何度も何度も頭を下げてお願いして、何とか用意した現金です。私の努力を認めて下さい」という姿勢で説得すれば、実際何とかなる場合もあります。
親兄弟から調達した資金は、俗称「準自己資金」などと呼ばれています。これもある意味では自己資金なのです。
結果としてSさんは、400万円の融資を受けることができました。ただし、Sさんは5回ほど国民公庫に足を運び、担当者を説得し続けたのです。こういう努力を忘れてはいけませんね。
国民公庫総合研究所の「新規開業実態調査」によると、開業資金総額に占める自己資金の割合は27%です。自己資金以外には、金融機関からの借入が52%、その他が21%です。その他とは、親兄弟からの出資、あるいは無期限無利息の借入金などです。
(吉田学・資金調達コンサルタント)








