サービス業の入り口は商品化の考え方にあり [事務所経営]
時代が大きく変化する中で、会計事務所もサービス業だとする考え方が一般化してきました。しかし、そうはいっても資格という名の規制がいまだ手かせ足かせになっているという側面も否定できません。マーケティングや営業に消極的な事務所が多いのも、この点に原因があると思われます。
とはいえ、これまでのようにただ漫然と待っていれば、お客様が向こうからやってくるという時代ではありません。サービス業としての会計事務所はいわば受注産業ですから、こちらから仕事を取りにいかなければなりません。そして、いかに多くの受注を取るかが勝負の分かれ目になります。
この受注を取るという視点に立つと、自ずと必要なものが見えてきます。まず何より大事なのは商品です。その商品が税務・会計という一種類しかなく、しかもそれを顧問業務というひとつのくくりで受注することは、きわめて競争力が弱いといえます。商品点数を増やし、見せ方を変えることは必須の課題です。
最近、若手税理士の間では相続税のパックやインターネット顧問などの商品化の動きが見られますが、これらは商品化や見せ方を工夫する例といえます。そうすることで特徴が明確になり、アピールする点が明らかになるわけです。
ただし、これだけでは十分ではありません。上記の商品化は新規のお客様を取る手段です。これと並行して必要なのが今あるお客様から新たな受注を得ることですので、そのための商品が必要になります。
この場合の視点も2つあります。ひとつは財務コンサルなど、本業に付加価値をつける考え方、もうひとつは人事コンサルなど、周辺分野での商品化です。そして、最も重要なことはその商品が今あるお客様に必ず役に立つということです。
会計事務所はこれまでお客様の顔をよく見ず商品を仕入れ、ともすれば必要のないサービスを提供したこともあったのではないでしょうか。自計化の必要のない企業もあれば、経営計画のいらない企業もあります。コンピュータを入れたけれど会社の中では動いていないというのでは、最悪の商品を売りつけたのと同様です。
こうしたことを考えると、新規獲得の商品は欲しいお客様を明確にすることであり、今のお客様に提供する商品は個々の事務所のお客様の実情によって大きく変わることがわかります。このあたりの考え方がサービス業としての入り口になるのではないでしょうか。(月刊シリエズ編集部)








