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「SYRIEZ ON LINE」は、アックスコンサルティング発行の会計人のためのコンサルティング情報紙「月刊シリエズ」編集部が配信するオンラインマガジンです。

会計士協会に負けた税理士会? [業界動向]

2004年10月28日

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しかし、一般の税理士が会計参与として現実の企業に関わることはそうたやすいことではありません。これは知識レベルや責任の問題ばかりではありません。現実に会計参与を依頼する企業がどのようなレベルで、いかなるニーズをもっているかを考えることが重要です。

「会計参与は監査法人をリタイアする公認会計士の仕事になる」という見方を示す税理士もいます。実態としては監査法人が財務諸表を担保し、リタイアする公認会計士は名誉職と収入源を得るというのです。この見方は、こうした会計参与を依頼する企業は監査法人と接点を持つ程度のレベルと想定しているわけです。

むろん、これに対する反論もあるでしょう。一般の中小企業でも金融機関から資金を引き出すためには制度を利用せざるを得ないという見方もあります。ただ、そうした企業の財務書類の作成に携わり、なおかつその中身に一定の責任を持つとなると、きわめてリスキーな仕事になります。そう考えると、会計参与を依頼する会社で、かつ税理士や会計士が引き受けようとする対象はかなり限定されるように思われます。

会計参与は税理士会と会計士協会が職域を巡って長年争ってきた落しどころとなりました。しかし、果たしてどちらが職域を広げたかといえば、現段階では会計士側に軍配が上がるとする見方が強いでしょう。

大企業を対象に監査を行なっている公認会計士がその下の中堅層に降りてくるのは比較的容易ですが、中小・零細企業を対象にしている税理士がその上の層に職域を広げるのは容易ではありません。「会計参与的な仕事に入っていくなら、一定の研修を条件に特例会計士などで税理士が会計士の領域に入
っていくことが必要だった」という指摘がありますが、これは説得力のある見方と思われます。

「結局のところ、税理士会は会計士協会にしてやられた」とは、ある税理士の指摘ですが、そんな見方も広がっています。

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相次ぐ国税幹部OB税理士の犯罪の遠因 [業界動向]

2004年10月21日

1021.jpg先ごろ、またもやOB税理士の脱税が発覚しました。元浜松西税務署長のこのOB税理士は税務調査で03年までの7年間に3,000万円の所得隠しを指摘され、申告漏れ総額は5,000万円に及ぶと報じられました。

OB税理士の脱税では、元札幌国税局長の「犯罪」が記憶に新しいところですが、今回のOB税理士は国税職員の不正を監視する国税庁名古屋派遣首席監察官を務めていたといいますから、開いた口がふさがりません。これを果たして個人の問題と見るべきでしょうか。少なくともここ一連の動きを見ていると、そうは思えません。

一昨年の2002年には元札幌国税局長の所得税法違反に次いで、大阪国税局OBの地検への告発、元福岡国税局長の証取法違反、2003年には元熊本国税局局長の脱税指南、そして今回の事件と、幹部OBの不祥事は後を絶ちません。そうした状況下で、昨年暮れ(2003年12月28日)の産経新聞は東京国税局が過去20年間OB税理士に対して税務調査を一度も実施していないと報じています。加えて幹部OBへの顧問先斡旋も相変わらず継続しています。

これはどう見ても構造的な問題があると考えるのが自然なのではないでしょうか。国税の組織の問題、さらに国の徴税機関のあり方、そして実質的な天下りであるOB税理士制度も再検討する時期に来ていると思われます。

資格取得の方法を整備しなければ、資格の価値は下がるばかりです。業界の中から改革の声があがらないと、業界そのものが社会から見捨てられる日がくるかもしれません。(月刊シリエズ編集部)

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年間22万円の報酬でも数を増やす [顧客拡大]

2004年10月14日

1014.gif会計事務所にとって新規開業者は重要な見込み客になりますが、最近では決算だけを依頼する事業者が増えています。帳簿は自分でつけるから、決算の指導と申告業務、それにアドバイスがほしいというのです。

こうした要望への対応は事務所によって異なるでしょうが、ある事務所では業績管理の重要性を伝えて、月次の顧問契約を勧めています。しかし、ここでネックになるのが料金です。年一を希望してやってきた開業者は月次の必要性を理解しても、決算料分しか予算を持っていません。

この事務所ではそうした開業者に月次1万円、決算料10万円の計、年間22万円という金額で対応しています。原価を考えると赤字すれすれといった金額ですが、この事務所では現在まず「数を増やす」という戦略を採っています。このためこうした金額で対応しているわけです。

もちろん翌期以降、会社の負担能力が増せば報酬は値上げします。しかし、この事務所の所長は「ずっと1万円でもよい」とまで言っています。これはとにもかくにも「数を増やす」ことが目的だからです。これは1社あたりの平均年間報酬が100万円近くに及んでいるため、こうした料金設定が可能になっている面がありますが、いずれにしても母数を増やすことが基本戦略になっています。

このようにして数を増やし、地域の中でシェアを高めていけばさまざまな展開が考えられます。数を握るということはエリア(市場)を面で押さえることにつながるわけです。まずは「数を増やす」という戦略には、こうした意味があります。

会計事務所にとっては、今のような厳しい時代の中で顧客を増やせるかどうかが、大きな試金石になるのではないでしょうか。

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M&Aで大型税理士法人が誕生する!? [業界動向]

2004年10月07日

1012.jpg今年8月末で、税理士法人の数が757件に達しました。この調子で行くと年内には800件を超え、さらに1,000件の大台も見えてきそうです。

しかし、こうして新たに設立される法人がある一方で、すでに解散した例もあります。一度は法人化したものの、パートナー間の関係がうまくいかなかったというのが大方の理由です。やはりパートナーとはいえ、明確な上下関係を決めないと運営は難しいということでしょう。

ただ、一部には監査法人やアメリカ型の事務所を目指す法人も見受けられます。税理士法人制度が誕生したときには、監査法人と同じ道をたどるという見方が支配的でしたが、今はそのインフラの整備の段階ということかもしれません。

監査法人のように大手4社が9割近いシェアを握るということは考えにくいにしても、いずれは大規模な法人が群雄割拠するといった自体は十分考えられます。その際に有力な手段となるのがM&Aです。

アメリカではビッグフォー以外の中堅事務所もM&Aによって規模を拡大しています。そして、パートナーの多くもそうした規模の拡大を歓迎しています。というのもM&Aによって事務所が大きくなれば、リタイアするときの退職金も増えるからです。

日本でも今後はこうしたM&Aによる拡大が進行すると考えられます。すでに動き始めている事務所もありますし、監査法人系税理士法人とは別に大きな税理士法人が形成されていく可能性は高いといえるでしょう。

これまで日本でのM&Aというと、引退する税理士が若手に事務所を譲るという形態が一般的できしたが、これからは現役同士がパートナーシップを結ぶというケースも顕在化すると思われます。こうしたM&Aは今も水面下で静かに進行しているかもしれません。(月刊シリエズ編集部)

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