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「SYRIEZ ON LINE」は、アックスコンサルティング発行の会計人のためのコンサルティング情報紙「月刊シリエズ」編集部が配信するオンラインマガジンです。

競争相手より優位性がある事務所が勝ち残る [事務所経営]

2004年09月24日

競争相手より優位性がある事務所が勝ち残る日税連の発表によると、今年8月末時点で税理士登録者数が6万8,000人を超えました(6万8,036人)。いよいよ税理士7万人時代が目前に迫ってきました。

しかし、その一方で会計事務所のマーケットは縮小傾向にあります。一昨年の2002年に設立された会社(設立登記件数)は87,544件に過ぎません。これはピーク時の90年(176,058件)と比較すると、半減していることになります。また、この3年間でも00年が98,350件、01年が90,687件と減少しつづけています。さらに、倒産・廃業も後を立ちません。

こうした状況下で、新たに税理士登録をした人たちにとって、独立開業は容易ではありません。かつてのように、何もしなくても自然増で顧客が増えることは考えられません。これから独立開業する人々には明確な経営戦略が求められます。

これは既存の会計事務所も同様です。さしたる特徴のないサービスを不特定多数に提供するといったスタイルでは、経営は成り立ちません。誰に、何を、いくらで、提供するのか、そしてその優位性は何かを明確にしなければ競争には勝てません。

言葉を変えれば、個人あるいは組織としての強みを最大限に発揮することが求められているといえます。競争相手と比べて自分に強み、優位性があるのか。このことがまず問われているわけです。

仮にこれがなければ作っていかなくてはなりません。この作るということをこれまでの会計事務所は怠ってきた節があります。競争に打ち勝つには独自性が必要ですが、独自性とは自らが作ることにほかなりません。

この作業を抜きに税理士7万人時代を生き抜くことはきわめて難しいのではないでしょうか。(月刊シリエズ編集部)

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年末調整の廃止で会計事務所マーケットが変わる日 [業界動向]

2004年09月16日

年末調整の廃止で会計事務所マーケットが変わる日国税庁は先ごろ、「税を知る週間」の名称を今年から「税を考える週間」と改称すると発表しました。これについて国税庁では、単に税を「知る」だけでなく、国民により能動的に税の仕組みや目的を「考えて」もらうためとしています。

この背景には、年末調整の廃止があると見られています。周知のとおり大武健一郎国税庁長官は、年末調整を廃止して、サラリーマンも申告納税すべきだと明言しています。「知る」から「考える」に変わることで、このサラリーマンの申告納税が一歩前進するというわけです。

年末調整の廃止はもはや時間の問題のようですが、そうなると会計事務所はどのような影響を受けるでしょうか。従来の年調業務はなくなり、これに変わってサラリーマンの確定申告を安価で提供するサービスが普及するかもしれません。企業や労働組合などが窓口になればかなりの件数も見込めますから、会計事務所にとっても新メニューとすることができるかもしれません。

しかし、そうなると異業種もこのマーケットをほうっておかないでしょうから、サラリーマンの確定申告の受託を巡ってさまざまな攻防が交わされることも予想されます。また、H&Rブロックを筆頭とする外資もまず間違いなくやってくるでしょう。こうなると会計事務所業界にも大きな波紋が起きます。

つまり、年末調整の廃止は会計事務所業界の地図を大きく塗り変える契機になる可能性があるわけです。サラリーマンの確定申告を新たに始める異業種や外資が、業務の範囲をそこにとどめておくことは思われません。枝葉で起こった火の粉がやがて本丸に飛び火すると考えられるわけです。

そうなれば中小の事務所は大手に飲み込まれ、業界は一気に寡占化といった事態も考えられないことではありません。それほどこの制度変更は大きなインパクトをもっているわけです。

サラリーマンの確定申告が始まれば、確実にマーケットは広がります。しかし、同時にこの変化はさらなる競争の激化を招くことも間違いないでしょう。(月刊シリエズ編集部)

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会計参与を疑問視する現場の声 [業界動向]

2004年09月02日

会計参与を疑問視する現場の声周知のように、会計参与は法制審議会会社法務部会が会社法制の現代化に関する要綱の中で打ち出したもので、税理士と公認会計士が経営者と一体となって財務諸表を作る役割を担う制度です。この制度には日税連はもちろん公認会計士協会もいち早く賛意を示し、100年戦争といわれた両者の業域紛争もこれで終息すると見られています。

ところが、現場サイドではこの決着や制度そのものを疑問視する声があがっています。まず、公認会計士の側ですが、やはり税理士の職域侵害と見る向きが少なくないようです。税理士に商法上の地位を与えることや証明業務をさせることに抵抗があるというわけです。

他方、税理士の現場ではもろ手を挙げて賛成かというと、こちらも必ずしもそうとはいえないようです。「損害賠償の対象にもなるし、責任の重い仕事は引き受けたくない」といった声や「大型事務所以外は無理」といった指摘もあります。さらに「あれほど中小企業の外部監査がしたいといっていた日税連が、財務諸表を作る立場になるのに賛成するのは疑問」と、これまでの経緯との矛盾を突く声もあがっています。

もちろん、会計参与を積極的に活用しようと考えている税理士もいます。事務所の軸足をこれに置き、戦略を立てている例もあります。ただ、2006年度中に創設されるというこの制度が果たして機能するかどうかはまったく不透明です。

確かにディスクローズは時代の要請です。中小企業も会計情報を公開する時代になってきたのは確かです。しかし、その反面、今でも銀行用と証した「裏の決算書」を作っている会計事務所があるのも事実です。

つまり、時代のトレンドと現場にはいまだに大きなギャップがあるわけです。これは会計の世界に限ったことではありませんが、流れはあってもニーズは必ずしも醸成されていないわけです。この制度も肝心の中小企業が必要性を認めなければ絵に描いた餅になりかねません。

まさかお上が強権を発動し、銀行に会計参与抜きの財務諸表では金を貸すなと指示する、といったシナリオがあるわけないでしょう。ならば、選択肢は当の中小企業が握っていると見るべきでしょう。その中小企業の声を反映せず、制度創設が一人歩きしていくのはなにやら本末転倒のように思えますが、皆さんはどのようにお考えでしょうか。(月刊シリエズ編集部)

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